なんとかなる日々

なんとなく きげんよく のびやかに。

中年の危機 ~こんなはずじゃなかった。

中年の危機ってのは、40代後半から50代にかけて起こる心理症状で、まぁ言ってみると、10代の思春期みたいな時期らしい。

更年期とかで身体の調子も物理的に変わってくるってのもあるけれど、「このままでええんか?」といろいろと考えてしまって、ちょっと鬱っぽくなったり、はっちゃけてみたり、と色々、らしい。思春期と同様で、「うちの子は反抗期がないのよねぇ」みたいな、何ごともなくおだやかに過ごす人もいて、一様にみんながみんな危機的になるものでもないそうです。

ユング Carl Gustav Jung(1875~1961)がすでに「何の問題もない」ように見える中年期の人たちが、やたらと理由のない不安とか、何か足りない感じとかでカウンセリング受けにくる、と取り上げてるそうな。そのころからとりあげられてるってことは、わりと人間にとっては普遍的な状態なのかな、と思う。

映画やドラマも、だいたい「中年の危機」で説明がついちゃう、てのが新たな視点。

乳児期から青年期までは、社会で生きるための、適応のための個性をつくる期間で、そのあとの中年期になると、適応はひとまずできたってことで、その上で、あらたに自己の個性化が始まる、らしい。

今、意識のうえでも、安定して統合してるんだけど、さらに、もっと自分が思うような(高次の)統合を目指して、いま現在の安定やら統合やらを崩してでも、なんかやらかしたくなるって心理が、この4-50代の人の心には強くでてくるらしい。

「ほんとは、こんなんじゃないはず~!」ていうやつ。

自分の中にある膨大な「(普遍的)無意識」から、自分ではコントロールしきれない衝動がでてくる、らしい。

てことで、4-50代になっても、そんなもんや、てのを知ってると、それほど焦らずにすむかな?

たぶん、私よりちょっと上の世代、いわゆる「団塊の世代」の方たちのボリューム感が、いろんなことを世に知らしめてくれているんだろうなぁと思う。だから、この先は、きっと「老年の危機」とかの情報が手に入るんじゃなかろうかと期待してたりする。

「大人」になったら、もっと大人というか、落ち着いていくもんだと思ってたんだけれど、いざ、自分がこの歳になっても、そないに落ち着いているとも思えず、約100年前のユングの時代から言われてることなんであれば、人ってのはこんなもんなんやな、と思う日々でございます。


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