なんとかなる日々

なんとなく きげんよく のびやかに。

読了 おちび 著:エドワード・ケアリー

おちび 著:エドワード・ケアリー 訳:古屋美登里

蝋人形師のマダム・タッソーのお話。本名マリー・グロショルツ。
フランス革命あたりの時代。電気もない時代だから、作品も暗く蝋燭の明かりで灯されているような描写・・・あ、蝋人形だけに?
作者はイラストレーター・彫塑家でもあり、銅版画のような、なんとも、怪奇小説風の挿絵が満載。

ゴシック小説は「五輪の薔薇 著:チャールズ・パリサー」が好きなのだけれど、なんというか、石畳、寒い、暗い というヨーロッパの描写がどれもすごいなぁと思います。

このご本は1章7-8ページで全部で72章。淡々とストーリーが進みます。
おもしろいのでばーーっと読んでしまいました。

マリーはその才能を認められヴェルサイユ宮殿で王女の教師(模型美術)となり、王やマリーアントワネットも登場。ヴェルサイユでは戸棚が寝所として与えられるのとか、当時は主人のそばにいることとして、お気に入りの使用人にはよくあることだとか。

このあたりの時代のお話は、ブラックな職場環境がなかなかに勇気を与えてくれます。


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