なんとかなる日々

なんとなく きげんよく のびやかに。

【読了】かか 著:宇佐見りん

関西、気温6度から17度。うららか。チューリップがひとつ咲きました。

ひょいと見かけたご本を読んでみました。芥川賞受賞された作家さんだったのですね。読んだのはデビュー作の「かか」。作家さん20歳の作品。

なかなかに読み応えありました。
独特の方言というか、家族間とかで通じる言葉かな?でいっきに語られるモノローグ。
読んでいて、あぁ、「おらおらでひとりいぐも 著:若竹千佐子」みたい、と思った。そちらは東北の方言で語られる高齢女性のモノローグなのだけれど、みたらそちらも芥川賞だ。この系統が芥川賞なんだな。。

さて「かか」。こちらは峻烈。
DVで浮気をした父親と離婚?別居(?)して、アル中と希死念慮がある母親(かか)。主人公のうーちゃんは、かかを愛しているからにくんで、それでも愛して‥‥そのしがらみを振り切るように、ある祈りをかかえて熊野に詣でる。

子が親を想うってこんなかなぁ。

何かの時に、心理学系のお勉強をしているおともだちと話しをしていて、

どんな環境にいたとしても、愛されて育った人は強い。

て言ってたことばがずっと残っています。

この「かか」にでてくるうーちゃんも、ぼろぼろなんだけれど、強いなぁって思えて、それは、どんなかたちであれ愛されて育ってるからかな、と思いました。

 


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