賢者はベンチで思索する 著：近藤史恵
さくっと読めるものをと図書館で背表紙をみて選んだご本。
おもしろかった。
専門学校を卒業してファミレスでアルバイトをしている主人公。二浪して引きこもりの弟。実家の両親の期待に応えられていないことや、友人たちがどんどん先に行くような不安感をベースに話が進みます。バイト先で仔犬の貰い手になってくれないかと言われ、両親に絶対反対されると思ってきいてみたら、あっさりとOK（引きこもりの弟対策？）。なのに、もらう前に仔犬が病気でなくなってしまい、その気になった母親と保護施設にいって雑種犬をもらってくる。ファミレスでいつも定席に長時間座っている老人と公園で話すようになり、日常に起こるちょっとした事件を解決していく。むちゃくちゃイケメンが厨房に配属され、ドキドキしたり（イケメンと思ってるのは主人公だけという）。
犬が次々と殺されていく事件。
ファミレスで出された料理に毒が入っていた事件。
子供が誘拐された事件。
事件そのものも、ふむふむ、と読み解けるミステリーで、登場人物の不可解さも紐解いていけるので、すっきり、さくさくと読めました。
