なんとかなる日々

なんとなく きげんよく のびやかに。

しんどい というやさしいことば

出所した人を雇用して更生させている人のドキュメンタリをみた。
建築業の40代の経営者。妹さんをアメリカ人の夫に殺害された被害者でもある。
番組の中でなんども「しんどい」と言っていた。その経営者の両親も。
「しんどいですわ」
憎むのも、恨むのも、哀しむのも、辛いのも。
見ていても、しんどいやろなぁと感じました。

しんどい、は関西弁なんだけど、なんだかじんわりと、やさしいことばやなぁと思いました。

人の感情の喜怒哀楽。これは深い感情で、実はぜーんぶ「愛」のバリエーション‥「愛」なんていうとちょっと照れ臭いですが‥
それとは別に「頭」に由来する浅い感情があって、ものごとをコントロールしようとしたり、損得計算や比較、シミュレーションしちゃうことで起こる感情で、不安とか後悔とか劣等感とか優越感とか嫉妬とかがそれにあたるのだけれど、その「頭」由来の「怒り」はネガティブなものとして扱ってもまぁいいのだけれど、深い感情由来の「怒り」はネガティブと誤解せずに扱わないと疲弊しちゃう。なんせほら「愛」ですから。

こう、フタをすると行き場がなくなって、どんどん心が麻痺していく。心の中は怒-哀-喜-楽の順に入ってるから、怒にフタをしちゃうと、哀喜楽もでてこれなくなっちゃうらしい。だからその深い感情由来の「怒り」にフタをしちゃうと、何をしてもつまんなくて、楽しくなくて、イライラする。

ちゃんと怒らないといけない。
でも、それは、周りに怒鳴ったり当たり散らすってことじゃなくて、そこはそれ、大人な社会人な振る舞いはベースにしなくちゃいけないのですよ。
ことばに表出させるのが、てっとりばやい方法とされてますが、走ったり、ボクシングみたいに殴っていいものを殴ったりするのもいいんでしょうねぇ。わたしはひたすら、ことば化にするひとですね。

しんどい っていいことばだなぁと思いました。


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