なんとかなる日々

なんとなく きげんよく のびやかに。

フルートのはなし

ひさしぶりのスタジオ練習。
コロナ騒動でずっと出入り禁止になっていたのが、再開しました。
入り口には体温はかるモニターがあって、鍵の受け渡しもなし。スリッパもなくなっていて持参しなくちゃいかんくなってた。使用してない部屋はドア全開、換気全開。

使用中はドア密閉です。
周りを気にせず音を思いっきりだしてきました。すっきり~。

フルート。
木管楽器に区分されてるけど、金属でできてます。
結構音が大きいです。高音なので響き渡ります。小心者のわたくしは、なかなか日常生活の居住空間で全力で鳴り響かせるという度胸がなくて。

倍音をたくさん含んだ音をばりばりと鳴らすと管がびびるのです。私の楽器はリングキーなので、その楽器の震えがダイレクトに伝わって、その指の感触が楽しい。
管がビビるほど鳴らせるってのは至福です。

ハイツェーとかハイデーの音まで鳴らして、高音からフラッタータンギングでドゥラララララっとアルペジオでさがってきたり。

さわりは耳コピしたバレンティンのラテンな動画曲をトゥラトゥラ吹いて、
昔アレンジした「チュニジアの夜」とか「PRELUDE TO A KISS」を楽しんで、
音がなじんできたあたりで、基礎練習開始。
いつもの基礎練メニューは、モィーズの「24の綺想練習曲」のNo17。いったりきたりの16分音符を指ならしとアンブシュアの調整に、スピードは考えずに音をつくるために丁寧に。高音も低音もまんべんなく。
あとReichert(ライフェルト)の7Daily Exercises のぱっと開いたページのを指とタンギングの練習にハイスピードで。もしくはじっくりと音づくり。ピアノでいうところのハノンの教則本に近いかな。でも、7thもりだくさんで、吹いていて綺麗。楽しい。
いわゆる基礎練定番のソノリテとかロングトーンはしんどいから嫌いなのでしないのだ。
音程が気になった時は、じっくりとチューナー使ってソノリテしますが。

どちらにしても、自分の音をじっくりと聞けないとだめ。
今、自分の出してる音はどんな音なのか、音の出だしは?のびは?ビブラートは?音程は?タンギングは?音と音のつながりは?
だから屋外の「かえり」のない環境では、練習にならない。

今の自分に集中する。自分の中だけじゃなくて、周りからかえってくる音をちゃんと聞く。ちょっと先を予測して音をつなげていく。
こういうのが「道」につながるものなんだろうなぁと思う。書道とか華道とかお茶とか禅とか。

ひととおりの調整ができたら、ぜったい生活空間では吹けないジョリベの「リノスの歌」とかバルトークの「ハンガリー農民組曲」とかを吹き鳴らす。オネゲルの牝山羊の踊りとかプーランクとか、吹きたい曲をさらっていく。

学生の頃のように、毎日吹くわけじゃなないけれど、ちゃんと音は鳴るし、指もまわります。中学のころの音楽の先生だったかな。楽器は自転車と同じで、一度吹けたらずっと吹けるから、て言ってたことを思い出す。

「1日練習しないと、とりもどすのに1か月」ってのはマンガのセリフじゃないかと思う。たしかに、曲をからだに馴染ませるのにたゆまず吹き込むってのはあるけれど、1日練習しなかったぐらいでおじゃんになるようなヤワなもんじゃないのです。
続けてる人は自信をもっていいと思います。


スローライフランキング