なんとかなる日々

なんとなく きげんよく のびやかに。

真剣になりすぎない

「その日暮らし」ってどんなかなぁと興味がわいてます。
江戸時代の文化について、NHKで番組をしてた人がいたよなぁ、と調べて杉浦日向子さんにたどりつきました。この方、もうお亡くなりになっていたのですね。1958年生まれで2005年の47歳で没。お若い。

まずは「一日江戸人」を読みました。挿絵がとても面白くて。え、ご自分で書いているの!?と、この方、もともと漫画家でいらしたってことを あとから知りました。そのままコミックの「百日紅さるすべり)」を。これは北斎のお話で娘のお栄が主人公ですね。
そういえば「眩(くらら)~北斎の娘~」っていうドラマも見た記憶がある‥と調べてみたら、こちらは朝井まかてさん原作だったんですね~。

北斎は、子供のときに美術館で絵手本をみて、すごい!と驚きました。物心つくころから、永谷園のお茶づけについてたカードで富嶽三十六景とかで知ってて、ああいう景色ものだけを描く人と思ってたので、こんなにいろんなモノがさらさらとかける人だったんだ、天才だ、と。しかも、あれ、版画だから、版木をする職人さんもいるってことよね、すごい、江戸時代。

ご本をあらためて読んで、江戸時代のくらしの「その日暮らし」がちょっと垣間見れました。みんながみんな、その日暮らしだったのではないでしょうけど‥明治の初めに「時間通りにこない日本人」と外国人技師を悩ませた流れにつながるんだろうなぁ。一定以上働かない、という人たち。諸物価が安かったので1か月で10日も働けば家族を養えたらしい。身一つであればいつでもバイトが可。道を歩きながら「米をつこうか、薪をわろうか、風呂を焚こうか」と言えば声がかかる、とか、坂道の下で待ってたら荷車がくるから、それを押し上げる手伝いをする、とか。

「粋(いき)」とか「通(つう)」とか「シャレ」とか。
寅さんのセリフの端々にあったようなシャレ(ありがたいねぇ 蟻が鯛なら芋虫ゃ鯨 )とかが好まれて、そういったシャレを教える師匠もいたんだとか。習い事も多様。

シャレは「戯れ(ざれ)」に通じる意味があって、「戯れ(ざれ)」は真剣にならない、軽やかな気持ちってことらしい。「遊びと仕事は夫婦みてえなもんで、互いの仲がうまくいってなけりゃいかん」のだって。基本は「面白がること」って。いいじゃないですか。

江戸っ子にはとうていなれるわけではないし、シャレといっても、最近のわたしの身近にはおっさんの「ダジャレ」しか見当たらないけど、くすっと笑う心持で面白いことをあれこれ見つけられるといいかな。

なんか寅さんが見たくなってきたぁ。


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