欲、深いですねぇ。あ、「欲深い」ってことじゃないんですよ。「欲」について考え始めると、芋づる式になるなぁと。仏教では財欲・色欲・飲食欲・名誉欲（名誉欲って承認欲求ですって）・睡眠欲が五欲とされていますし、欲って 良く言われているのをあまり聞かない‥‥ダジャレじゃなく。
やりたいことをしよう、ていうのも欲。欲しい物がある、ていうのも欲。知りたいことがある、ていうのも欲。自分のその「欲」を素直に満たしていくことで、どんどんと充足していく、はず。
禅語に「知足（ちそく）」ということばがあって、これは「足るを知る」ということなんだけど、この自分の知足をちゃんとわかっていないと、手に入れたとしてもどんどんと不足感とか欠乏感に苛まれてしまうので、わたしは、欲と知足はセットだと思っています。
「安物買いの銭失い」というすばらしい格言もありまして、わたしは「無駄遣いしたらあかん」とか「贅沢したらあかん」とついセーブしがちなんだけれど、それって本当に無駄遣いなん？ 贅沢なん？と考えるようになってきた。それでも関西人なので安いものは大好きなんですけどね。へへ。
自分が自分の楽しみに お金を楽しく遣うことを自分に許すと 自分の人生が 楽しくお金を遣う人生になっていく（らしい）。
このことばを知ったときは「おぉ、そうか！」と思ったのだけど、この言葉のように ただ遣うっていうのは正解なのかなぁと、なにかひっかかるものがあって、いろいろと考えていて、「お金を楽しく遣う」っていうのは、無尽蔵にお金を遣えばいいってことじゃなくて、自分が欲しいと思うもの、欲しいと思う量を、欲しいと思うタイミング、方法で手に入れていく、ということやないかとわかってきた。欲しいと思うものを値段だけで決めるのでもなくて。
世の中には断捨離とかミニマリストとかシンプルライフとかがあって、かたや お店はモノで溢れかえっていて、ネットや通販を使えば欲しい物をさくっと探して翌日には届けてくれるし、情報は次から次へと素敵なものを教えてくれるので欲しいものが次々と目について‥いとも簡単に欲が生じます。生じる欲も縁につながることが多いから、一概にあかんもんでもないしなぁ。
欲しいと思うもの。
必要なのか、それほど必要じゃないのか、それでも欲しいものなのか、今 手元にあるものでまかなえるものなのか、そうじゃないのか。礼儀として身だしなみを整えるためのものなのか、おしゃれを楽しむものなのか、人に一目おいてもらうために身に着けるものなのか、心地よくいるためのものなのか。で、やっぱり必要なの？ お金を遣って手に入れるものなの？とぐるぐると考えて、その考えることさえも、実はちょっと楽しくて。
で、ここのところ悩みに悩んで手に入れたものは、自転車、スニーカー、ランニングパンツ（あ、こうやって書くと女子っぽいものがない‥‥）。「手にいれるかどうか」が悩みどころじゃなくて、「どんなものをどの価格で」ていうところが悩みどころです。欲しい物は手に入れます。あちこち見て回って、自分ではわりと清水の舞台から飛び降りる感じなんだけど ひとつひとつ大切に 入手してます。それもひとつの楽しみかた。
