なんとかなる日々

なんとなく きげんよく のびやかに。

「なんで(なぜ)」はキツい

「なぜ」、 関西弁では「なんで」。これって とてもキツい言葉だと思うのです。
英語にすると「Why」で、その問いかけには「Because」で原因を答えるのが中学英語では正解。

「なぜ」の使い方で、有名なのが トヨタのトラブル分析の「なぜ5回」。トラブルが起きた時  「なぜ」を5回続けることで、その根本的原因が見えてくる というもの。東大名誉教授の畑村洋太郎氏が提唱している失敗学とか、震災のときちょっと話題になった危険学とかに通じていきます。よくできています。でもこの「なぜ5回」は、仕事でも使いましたが、対象が「コト」であることが絶対です。

そして、普段の会話で「なんで?」と言う時は、相手に「なぜなら」という答え(原因)を期待していることって、まずない。

「なんで、(あんたは)そんな(いらん)ことをするの!」もしくは「なんで(あんたは〇〇)してくれへんの!」という叱責や相手を責める意味合いが満載で、発言した人から相手に一方的に吐き出されるセリフ。それに対して「なぜなら」と返そうものなら「言い訳はいらん!」「わたしの言いたいことわかってない!」となる。通常の会話パターンでは、言われた側は「ごめんなさい」と返答することで、その場が収まります‥‥そう、このセリフがでたときは、理不尽なことが多いのです。言われた側は、真に受ける人であれば罪悪感、劣等感が生まれて、悪いときには それを生じさせた相手に対して憎しみが生じます。真に受けない人は、表面だけやり過ごそうとして、さらに相手を逆なですることが多いですねぇ。

発しそうになった時は、「なんで(Why)」じゃなくて、ちょっと冷静に「なにが(What、How)」と言い換えることをお勧めします。
で、このセリフを発する人は、困っている人、助けを求めている人であることが多い。だから、言われた時は、何がこの人を困らせているんだろう?、どんな助けを求めているんだろう?と思いをめぐらせて応答してると、わりとよい感じにランディングしていきます。

以前、自分の頭のなかで「なんで」「なんで」と考えている時期があったのだけど、すごくしんどかった。原因をしっかりとつかんでおかないと同じことが起きて回避できずに繰り返すんじゃないか と不安に苛まれてました。ま、多少の分析は有効ですけど、でもそういうのって、結局 確かな「原因」をつかみきれるもんじゃないんですよね。

最近は、自分の中で、起こったことに「なんで」がでてきた時には、自分で「な・ん・で・も!」と答えて、「で、次、どないする?」と楽しめる次の一手を考えることで ほいほいと抜け出しています。


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